ワトソン先生、最近よく「ノーコード」という言葉を目にします。RPA(Robotic Process Automation)のときも、「プログラミング不要で自動化できる」というのは重要な要素になっていましたし、なんだかジワジワと「流れ」が来ていませんか?


コロボ君、良いところに気が付きましたね。確かに、そういう流れは来ていると思います。では、そんな流れが気になっているみなさまのために、もしかしたら、今後流れを「さらに加速させるかもしれない」、ノーコードで「アプリ」が作れてしまう開発環境、『AppSheet』を一緒に覗いてみることにしましょう。


AppSheetとは?

AppSheetは「Praveen Seshadriさん」という方が2014年にシアトルで立ち上げた会社のサービスです。

「Googleドライブ」「DropBox」「Office 365」など、クラウドストレージ上のスプレッドシート(表計算ファイル)をデータベース代わりにして、スマホ/Webアプリケーションを作ることができる。しかも、ノーコードで。という大変魅力的な機能を持っています。

その後、順調にサービスを拡大していったAppSheetは、2020年1月になんと「Google社」によって買収され、現在は「Google Cloud」の一部となっています。Googleがいよいよノーコードの領域に本腰を入れてきたのかも、そんな意気込みを感じられる出来事ですね。

では早速、公式Webサイトに行ってみましょう!
https://www.appsheet.com

こちらは、AppSheetの公式Webサイトです。Google Cloud上にもAppSheetの日本語版の紹介ページはあるのですが、英語版の公式Webサイトのほうが情報量が豊富ですので、ここは公式Webサイトの方を、機械翻訳様の手助けを借りながら見ていくことにしましょう。

まず、AppSheetの特徴として書かれていることは3つ。

・ノーコードで開発できること
・アジャイル型の開発に向いていること
・パワフルな機能が用意されていること

最大の特徴は、もちろん「ノーコード」、つまり、『プログラミングをしなくても、アプリが作れる』というものです。RPAでも大きく謳われていましたが、最近のIT業界のトレンドとして、この「ノーコード」という要素は、非常に大きなものになってきています。

「アジャイル型の開発」、というのは、「要件を出して」「すぐ作ってみて」「テストをしてみて」「問題点を洗い出す」というサイクルを、クルクルと小刻みに回していく開発方法のことを言います。

大規模システムの場合は、「ウォーターフォール型」と呼ばれるような、「一つ一つの工程を、後戻りしないようガチガチに進めていく方法」を採ったりするのですが、「確実な分、融通が利きにくい」という側面がありまして。AppSheetは、開発しながら日々リアルタイムで改善して行くことができますよ、ということのようです。

AppSheetのお値段

細かいサービス内容に進む前に、気になる「お値段」の方を見ていくことにしましょうか。価格表によると、AppSheetには以下のようなプラン設定がされています。

Premium:一ヶ月分で課金、アクティブユーザー一人あたり5ドル
Pro:一ヶ月分で課金、アクティブユーザー一人あたり10ドル
Business:要問い合わせ
Enterprise:要問い合わせ
※いずれのプランでも、最大10人のユーザーまで、無料でアプリの構築とテストが行えます

表をスルスルと見ていくと、「Premiumプラン」と「Proプラン」の違いは、「QRコードのスキャン」などの高度な機能や、「セキュリティの強化」の部分にありました。さらに、「Businessプラン」になると「SQL」や「Rest API」など、外部システムとの連携がサポートされていて、最もリッチな「Enterpriseプラン」になると、「機械学習」までサポートされるようになる、という風に、段階的に使える機能が変わってくるようです。

若干わかりにくいのは「課金方式」で、この表によると、PremiumやProのプランであっても、「アクティブユーザー単位の課金」になっています。つまり、「ひとつのアプリを不特定多数の人に提供する」のではなく、「ひとりの人に不特定多数のアプリを提供する」方が、より「お得」になってくるわけで。

要は、サイボウズ等のグループウェアのように、『会社で契約して導入する』というのが、AppSheetのオススメの使い方、ということですね。

……と、思ったら、表の下の方に「一般公開用のパブリックアプリ」についても、ちゃんとプランの設定がありました。サインインを伴わないアプリであれば、ひとつのアプリつき月間50ドルで公開することができるとのこと。なるほどなるほど。

AppSheetの利用例

公式Webサイトにある「ソリューションページ」と、「エンタープライズページ」には、企業向けアプリのヒントや事例が沢山書かれています。

書いてあることの背景をぐるっとまとめると、「企業内(組織内)のすべての人が、必要に応じて自由にアプリを作ることができるようになる」ので、「一人ひとりが、業務の生産性向上に向けて、高い解決力を持つようになる」という部分がキーポイントになりそうです。これは、RPAのときと同じ内容ですね。

ということは、RPAと同様に、「いくら開発部分がノーコードであっても、設計や各種設定、テストには相応のスキルが要求されるので、設定の難易度によっては、エンドユーザーに使ってもらいにくいものになるかもしれない」ということが、課題になりそうです。

ふむふむ、これは実際の使い勝手が楽しみですね。
それでは次回から、ハウツーページを眺めながら、アプリ作りをはじめましょう!


それぞれの紹介画面を見ると、地図があったりグラフがあったり画像があったり、疑っていたわけではないのですが、想像以上にちゃんとしたアプリになっている気がしました。これをプログラミングしなくても作れるとなると……なんだかとってもワクワクしてきましたよ。


ワクワクしてきましたね。しかも、データを保存しておくための器であるデータベースを、スプレッドシートで代替できるというのが、作り方としてもとっても魅力的です。Praveen Seshadriさん、スゴい人ですね。早速Twitterをフォローしておきましょう。「ワレワレモグーグルニバイシュウサレタイデス」……ポチッとな。