基本編:操作の記録

『Webブラウザを操作しながら、その操作を記録していく』、RPAロボット作りの「基本」となる方法です。簡単な「クリック操作」や「テキスト入力」の記録を通じて、はじめてのRPAロボット作りに挑戦してみましょう。

ミッションの確認

今回のミッション
Googleの検索ページで「Robotic Crowd Agent」を検索し、最初に出てくるリンクをクリックして『Robotic Crowd AgentのWebサイト』を開きます。

Googleで検索して、株式会社チュートリアルのWebサイトを開いたらゴールです。

操作の記録

Google Chromeの画面右上、「ロコさんアイコン」をクリックして、メイン画面を開きましょう。

メイン画面の左下にある「RECボタン」を押すと、Robotic Crowd Agentは「記録モード」に切り替わります。操作の記録の開始です。

「recording」と表示されて記録モードに切り替わりました。それと同時に「RECボタン」が「STOPボタン」と「PAUSEボタン」になりましたね。

以降、一通りの操作の記録が終了するまでメイン画面は触りませんので、うっかり「STOPボタン」を押してしまいそうな場合は、「×ボタン」でメイン画面を閉じてしまいましょう。

記録モード中は、Google Chromeの画面の上にある「文字」や「画像」など、『Webサイトの各要素』の上をマウスが通過すると、要素の周囲に『黄色いアウトライン(枠)』が表示されます。非常に目立つ枠ですので、メイン画面を閉じていても、今が記録モードなのかどうかひと目でわかるようになっています。

Robotic Crowd Agentでは、この枠が表示されている各要素に対して、操作の記録を行っていきます。(要素とは「HTMLのタグ」や「CSSのクラス」のことなどを指しています。どのようなルールで枠が作られているのかを知りたい場合は、HTMLの入門サイトをチェックしてみましょう)

Googleの検索欄(テキスト入力欄)に黄色い枠が表示されている状態で「左クリック」をすると、「テキスト入力画面」が出てきます。

「Text…」と書かれている欄に、検索したい文字列(今回は「Robotic Crowd Agent」)を書いて、「OKボタン」を押しましょう。

検索欄に「Robotic Crowd Agent」の文字が入力されました。

次に、「Google検索ボタン」に黄色い枠が表示されている状態にして、「左クリック」をします。

通常であれば検索機能が動いて「検索結果画面」に遷移するところですが、Robotic Crowd Agentが記録モード中の時には「ポップアップメニュー」が表示されます。

メニューの中から、あらためて「クリック」のアクションを選択しましょう。

ポップアップメニュー内の「クリック」のアクションを選択すると、実際の画面も遷移しました。

記録モードでは、このように「対象の要素に対して」「何の操作を行うか」ということをひとつひとつ選択することで、操作を記録していきます。

それでは、Googleの検索結果に対して、「クリック」操作を記録しましょう。

【Chrome拡張機能「Robotic Crowd Agent」をリリースしました】という記事に黄色い枠が表示されている状態で、「左クリック」をして、ポップアップメニューから「クリック」のアクションを選択します。

ゴールのページまでたどり着きました!

それでは、Google Chromeの画面右上、「ロコさんアイコン」をクリックして、メイン画面を開きましょう。「TypeText(テキストを入力)」の操作と「Click(クリック)」の操作が2つ、情報欄に表示されています。どうやら正しく記録できているようですね。

意識的に記録したわけではないのですが、最初に「OpenBrowser(ブラウザを開く)」という操作が記録されています。行を見ると「GoogleのURL」が記載されていますので、どうやらこのロボットを実行する時に「他のWebサイト」を開いていたとしても、最初にGoogleに移動してから操作を開始してくれそうです。

それでは、「STOPボタン」を押して記録モードを終了します。

おつかれさまでした。はじめてのRPAロボット、『操作記録君』の完成です。最後に、作ったロボットを動かしてみましょう。メイン画面の真中下、「PLAYボタン」をポチッとどうぞ。

「PLAYボタン」を押したら、自動的に「Googleの検索画面」が開いて、「文字」を入力して、「検索」を実行して、「Robotic Crowd Agentのページ」に遷移しました。はじめてのRPAロボット作り、バッチリです!

これが、基本となる「操作の記録」の流れです。他の有名なRPAツールでも、同じような流れでロボットを作りますので、この流れを覚えておくと様々な場面で役に立ちます。ぜひオリジナルのロボットを作りにも挑戦してみてくださいね。

参考:記録できる操作について

Robotic Crowd Agentでは、様々な操作の記録をサポートしていますので、組み合わせ次第で複雑な動きをするロボットを作ることが可能です。ただし、いくつかの機能は「Robotic Crowd連携用」の機能になっていますのでご注意ください。

【記録可能な操作】
・クリック:要素を左クリックします
・マウスオーバー:要素の上にマウスを移動します(マウスが乗ると表示が変わるような要素で使用します)
・テキストを取得:要素に含まれるテキスト(文字列)を取得します
・テキストを入力:テキスト入力欄にテキストを入力します
・パスワードを入力:パスワード入力欄にパスワードを入力します
・繰り返す:CSVデータ、Googleスプレッドシートデータを使用して繰り返し処理を行います
・スプレッドシートのセルの値を変更する:Googleスプレッドシートの値を変更します
・スクリプトを実行する:スクリプト(Javascriptコード)を直接実行します

【記録できない操作】
・要素のスクリーンショットを撮る(Robotic Crowdが必要)
・スクリーンショットを撮る(Robotic Crowdが必要)
・データを抽出する(EXTRACT DATA機能で記録可能)

サンプルコード(YAML形式テキスト)

関連リンク