にもいろいろあるのです

はい、そういうわけでございまして。
昨日、月イチの本州出張から帰ってきました。

本の作り方シリーズ。
本日のお題は、「カバーのデザイン編」でございます。

今回の出張の最後に東京は赤坂にあるRPA BANKさんに寄ってきましてね。
その時に、みんなで本のカバーのデザインについて話し合ってきたのです。

RPA BANKの○藤さん、技術評論社の○井さん、そしてワタシ。
久々に3人集まった、カバーデザイン検討会の模様をどうぞ。


本は様々な要素でできているのですが、
その中でもかなり大きなウェイトを占めるのが、カバーのデザインです。

みなさまもね、書店に行って本を選ぶ時に、
とりあえずカバーが素敵な本をまず手に取るでしょう?

そんな大事なカバーなのですが、実は今まで作ってきた本は、
すべて出版社さんにお任せで作っていただいてきました。こんな感じに。

懐かしいわあ……。

よく見るとサルくんのデザインが違うのがポイントです。
デザイナーさんが毎回ちゃんと書いてくれるのです。

全部お任せでしたので、ワタシも完成時に送ってもらえる著者献本ではじめて実物に触れました。
なんだかもうただただ圧倒されるというか、本だなーっていうアホみたいな感想だった気がします。

ですが、今回の本では。

「折角だからイチから本を作ろうぜ」

というテーマを掲げておりまして。
カバーのデザイン、そして紙質や加工方法についても、検討してみることにしたのです。

そんなわけで、技術評論社○井さんが持ってきてくれた検討項目がこちら。

① 本の厚み(束幅)
② カバーの基本加工
③ カバーの特殊加工
④ 本文用紙 発色と色
⑤ 見返しの有無
⑥ カバーデザインの要素と方向性

なんか超色々検討項目があるんですけど。
(この辺りで既に、掲げたテーマへの一抹の不安を感じています)


① 本の厚み(束幅)

へ?本の厚みなんて、ページ数で決まるんじゃないの?と思っていたのですが。
実は『紙の厚さ』によって、同じページ数の本であっても厚みが変わってくるのです。

つまり、「ページ数 = 本の厚さ」ではなく、
「ページ数 x 1ページあたりの紙の厚さ = 本の厚さ」とのこと。

紙があまり薄いと本自体がペラペラになってしまうのですが、
厚ければ厚いでページがめくりにくくなるという欠点も出てきます。うーむ。

今回は「メモをしっかり書ける厚さは欲しいよね」ということを基準に決めてみました。


② カバーの基本加工

本の第一印象を決めるカバーの基本加工です。
大きく分けると「マット系(つやなし)」「グロス系(つやあり)」に分かれます。

つやありとした場合にも、
「紙の上からフィルムを貼るパターン」や「紙に特殊なニスを塗るパターン」などがあるそうです。

実際に触ってみましたが。結構違うものですねー。
ニスの質感も捨てがたいのですが、フィルムのほうが強度が高かったり。うーむ。

今回は「つやなしの方がオシャレだよね」という身も蓋もない選び方をしてみました。はっはっは。


③ カバーの特殊加工

基本加工の上に乗せていく特殊加工です。
代表的なものには、「箔押し」と呼ばれる、文字を金や銀で浮き上がらせる加工がありますね。

いくつかサンプルを持ってきてもらいましたが、加工の方法っていろいろあるんですねー。
触ってみてはじめてわかるようなものもありました、みなさまも書店で是非触ってみてください。各本全然違いますので。

今回は「あまりゴテゴテになると、何を強調したいのかわからなくなりそうなので、ピンポイントで何かできれば」ということに。


④ 本文用紙 発色と色

ここはカバーではなくて中身の紙のお話。
カバーの紙質に合わせて、中身の紙も決めていきます。

名刺を作ったことがある方であれば、紙を選ぶのはあんな感じです。
白に青味が入ってキリッとした紙もあれば、はじめから少し黄色っぽい柔らかい印象の紙もあります。

今回は「文字もそこそこ書くので、白と黒のコントラストがはっきりしていて読みやすいもの」を選びました。


⑤ 見返しの有無

コレはワタシ初耳でした。
表紙をめくったときに、何も書かれていない薄い紙が挟まっている本があるのですが、それを「見返し」と言うそうです。

本の質感が良くなるという印象的な意味もあるそうですが、
本質的には「本の強度を上げる」ために付けるものだそうです。

「いや、さすがにそこまでは無くても良いのでは……?」というビビリ根性で、「なし」ということに。


⑥ カバーデザインの要素と方向性

紙質部分をがっちり決めたら、最後はデザインの方向性です。

今までの本は『サルくんがドーン!』だったのですが、
今回はマット系の少しオシャレな雰囲気が出る紙を選びましたので、
「背景に写真を入れて、タイトルを白で抜くようなイメージで、どこかにコッソリコロボ君がいれば」という流れになっています。

ここは、デザイナーさんにいくつかパターンを作ってもらって、そこから固めていくことになります。


ふー!

いやはや大変でした。
自分達で考えてみたい、と思ってはいたのですが。
魅力的な選択肢の数々をひとつに絞るののムズカシイことムズカシイこと。

ですが!

結構良い選択ができたんじゃないかと思います。
実物を手に取る日が来ることを今からちょっとワクワクしています。

後は、ワタシが中身を書くだけです。

そう、それが一番の問題。

でも、ですね。
今回の本、ここまで来るのに本当に七転八倒しまして。

RPA BANKの○藤さん、技術評論社の○井さん、そしてワタシ。
古臭い表現ですが、今はケンカして仲直りした後のような、奇妙な連帯感が生まれております。

道はお二人に整備してもらいましたので。
ここからはワタシが頑張る番です。

ここから2ヶ月ちょい。
気合い入れて書かせていただきます!やったるでー!

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