仮想空間生活をはじめます。と言ってはみたものの、「一体何から始めたら良いかサッパリわからず途方に暮れている」というのが、私の現在地点です。

いつものようにグーグル先生にお伺いを立ててみたのですが、「ゲーム用途のもの」「ビジネス用途のもの」「ゴーグルが要るもの」「パソコンだけでできるもの」と、数多くのサービスがヒットしてしまい、霧は深くなる一方です。

とりあえず、一度深呼吸して要件を整理してみましょう。

① ゲームだけより、何らかの取引ができるものがいい
② パソコンがMacなので、Macでできるものがいい
③ 無料で始められるものが最高

と、こんな感じになりました。最後の項目に思わず熱が入ります。

①のことを考えると、純粋な「オンラインゲーム」は対象から外れそうです。今や冒険者数が2,500万人を超える『FINAL FANTASY XIV(ファイナルファンタジー14)』や、YouTuberさんに大人気の『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』なども、「仮想空間でのコミュニケーションを可能にするもの」ではあるのですが、通常オンラインゲームではリアルマネートレードはご法度ですので、今回は除外しておきましょう。そもそもゲーム自体が面白すぎて、ブログを書くどころではなくなりそうな気もしますし。ええ。

さらに、③のことを考えると、『Meta Quest 2』や『Microsoft HoloLens』などの「ゴーグル」が前提になっているメタバースも、残念ながら対象外となります。こちらは先々、ゴーグルが入手できたらぜひ挑戦してみたいなーと思っております。

ということで、候補に挙がったメタバースゲームは、こちらのふたつです。

The Sandbox 公式Webサイトより

The Sandbox(ザ・サンドボックス)
https://www.sandbox.game/jp/

Decentraland 公式Twitterより

Decentraland(ディセントランド)
https://decentraland.org/

どちらも、マーケットプレイス(プレーヤー同士の市場)が用意されている「取引可能なゲーム」のようです。両方面白そうなのですが……ブロックを積み上げたような(ボクセル)雰囲気の方が、より私の好みにピッタリでしたので、最初に触ってみるのは「The Sandbox」にしましょう!よろしくお願いしまーす!


歴史的な背景

まずはじめに、歴史的な背景を見ておきましょう。こちらの「The Sandbox」、元々は「Pixowl」という会社によって、2012年にスマホゲームとして作られたもののようです。App Storeで探してみると、「The Sandbox – Building & Craft」「The Sandbox Evolution」という名前でアプリを見つけることが出来ました。こちらのアプリふたつで、なんと4,000万回ものダウンロードを記録しているとのこと。凄いですね。

その後、PC版(Steam版)に移植されています。PC版のトレーラーがYouTubeにありましたので、早速ポチッとな。

なるほど……これは……やってみないと……よくわからないゲーム……かもしれません。何やら、神様と思しき白髪のご老人がニッコニコで地球を眺めております。

その後、「Pixowl」は、2018年に香港のゲームソフトウェア&ベンチャーキャピタル会社「Animoca Brands(アニモカ・ブランズ)」に4,875万ドルで買収され、「The Sandbox」という名前は、ブロックチェーンベースの3Dオープンワールドゲームに使用されることになりました。

Animoca Brands acquires Sandbox game developer Pixowl for $4.875 million

さらにその後、「ソフトバンクグループ」や「スクウェアエニックス」等からの出資を受け、「Animoca Brands」は日本にも進出、私たちが参加しやすい「日本語の環境」も、現在着々と作られているようです。Webサイトも(少々不安定ではありますが)日本語化されていました。

NFTゲームのザ・サンドボックス、SBGなどから9300万ドル調達
アニモカ・ブランズが日本に進出、クリエイターのNFT発行など支援

そんな、3Dの世界に生まれ変わった「The Sandbox」のトレーラーがこちらです。


THE SANDBOX

The Sandbox is building a unique virtual world where players can build, own, and monetize their gaming experiences using non-fungible tokens (NFTs) and SAND, the main utility token of the platform that serves as the basis of transactions and interactions, enabling players to play, own, govern, trade, and earn. In The Sandbox, players create digital assets in the form of NFTs, upload them to the marketplace, and integrate them into games with the #nocode Game Maker.


ビックリするほど進化しましたね……!もしかしたら「The Sandboxという名前」と「何かを作るというテーマ」以外は、完全に別物になっているのかもしれません。

では次に、「The Sandbox」の基本となる機能を見ていきましょう。


基本となる機能

Blockchain(ブロックチェーン)

「The Sandbox」では、「SAND(お金)」「LAND(土地)」「ASSETS(資産)」という、ユーザーに属する『大事なもの』が、ブロックチェーンの技術を基に作られています。

The Sandbox 公式Webサイトより

ユーザーは、この安全性が高いデータ管理の上で、「SAND」で買った「LAND」の上に、様々な「ASSETS」を置いて面白コンテンツを作成し、訪れる人を楽しませる、という「A User-Generated Content Ecosystem(ユーザー作成コンテンツエコシステム)」を営むことになります。なんとも壮大なお話しですね。

VoxEdit(ボックスエディット)

ブロック、別名「ボクセル」をモデリング(編集)するためのツール、「VoxEdit」です。Windows版/Mac版の両方が用意されています。

The Sandbox 公式Webサイトより

この「VoxEdit」で、人間や動物、乗り物やアイテムなど、様々な作品を作り、「Marketplace」に出品、販売することが可能です。

Marketplace(マーケットプレイス)

ユーザーが作ったものを売ったり買ったりする市場、「Marketplace」です。

ここで取り扱われているものは「NFT」、日本語で「非代替性トークン」と呼ばれる、ブロックチェーンに記録された「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ」になっていますので、安心して売買することができます。まずはここに作品ひとつを並べてみる、というのを目標にしてみるのが良さそうです。

Game Maker(ゲームメーカー)

3Dゲームを、コーディング(プログラミング)することなく作ることができちゃうツール、「Game Maker」です。

ユーザー作成コンテンツエコシステムである「The Sandbox」では、ゲームもユーザーが作って「LAND」に配置することができます。そして、そこに訪れた人から、ゲーム参加費をもらって収益化することもできる、という夢のある仕組みまで用意されています。こちらは究極的な目標ですね。さるできランド、素敵な響きです。

参考リンク:What Is The Sandbox?


「歴史的な背景」、そして、「基本となる機能」をざっくりと見てみました。細かい機能は山のようにありそうですので、それらは実際にプレイしながら確認していくことにしましょう。

こちらの「The Sandbox」、タイミングの良いことに、2022年3月4日から、アルファ版(リリース前テスト版)サービスの第2シーズン『ALPHA SEASON 2』がはじまっています。ということで、次回は実際にメタバースの中からお届け……できる……といいなあ。ではまた!