はい、そういうわけでございまして。
今回はテンプレートのお話でございます。
iPhone SDKはわかりやすいとか使いやすいとか言ってきましたが、
それでもゼロからアプリケーションを作るのは大変です。
アプリケーションは「面白くて使いやすいモノ」作ってナンボですから、
面白さとか使いやすさとかに関係ない、下ごしらえ的な部分はなるべく楽にやりたいわけです。
そこで登場するのが、テンプレートと呼ばれるプログラムセットです。
下ごしらえ完了済み食材とお考えください。
あとはアイデアを広げて自由に料理してね、ということです。
iPhone SDKでは、6種類のテンプレートが用意されています。
どれでも好きなものを使って良いのですが、
それぞれ微妙に下ごしらえ状況が違いますので、自分が作りたいアプリに最も近いものを選びましょう。
テンプレートはXcodeの「新規プロジェクト」から選びます。
まだここまで準備ができていない方は、先にこちらをお読みください。
Xcodeのかんたん取扱説明書
新規プロジェクト選択画面を開くと、最初から6種類のテンプレートが表示されています。
「は~、いるんだよね~、テンプレートから作るのが当たり前なのにゼロから自力で作ろうとする人。で、動かなくて困って電話とかしてくるんだよ。どうしたらいいんですか。みたいな。どうしたらいいも何も『やり直せ』って言うしかないんだよね。だってXcodeもそれ前提に作ってるんだし、そしたらこないだなんか『そんなことどこn<中略>」という無言のメッセージをひしひしと感じますね。
ラベルを見るとこんな感じです。
・Navigation-based Application
・OpenGL ES Application
・Tab Bar Application
・Utility Application
・View-based Application
・Window-based Application
なんちゃらベースが3つありますね。
でも違いがさっぱりわかりません。
こういうときはおとなしく全種類選択して実際に見てみましょう。お前は何ベースだと。
その1:Navigation-based Application
とりあえずXcodeで開いたところです。
Classの中にプログラムが2セット。
Xibファイルが2個。
よくわからないので「ビルドして進行」、へーんしん。
お!
なんか見たことありますね。
こんな画面。
標準アプリの「ミュージック」「動画」「写真」あたりで、
リスト表示している時の画面です。
リスト画面を作る時に使うテンプレートなんですね。これは。
ついでにXibファイルをInterface Builderで開いてみましょう。
Interface Builderの準備がまだの方は、こっちですよ。
Interface Builderのかんたん取扱説明書
さらにそれっぽい画面がでてきましたね。
リストの枠は最初から用意されていますので、
用途に合わせて中身を入れ替えればリストアプリの出来上がりです。覚えましたね。
次行きましょう。
その1:OpenGL ES Application
おーぷんじーえるいーえすアプリケーション。
暗号ですわよ。奥様。
Open GLの3Dライブラリだって言われればそれで終わっちゃうんですけど、
とりあえず「3Dでゲームとかを作るときのテンプレート」って覚えておきましょう。
ああ、あれね。スリーディーね、オープンジーエルでしょ。原宿にできたよね。
そんな感じで「ビルドして進行」。
わおー。
ここでちょっと感動します。
静止画ではお伝えしにくいんですけど、七色の箱がくるくる回ってるんです。
コレInterface Builderではどんな感じになってるか気になりますよね。
何もありません。
どういうことでしょ?
この七色の箱はプログラミングだけでできてるんです。
・箱の頂点座標を指定して
・面に色塗って
・パラパラ漫画の要領で少しずつ座標を動かして
・1秒の何分の一の単位(フレーム)ごとに再描画
の繰り返し。
こういう、座標がどうだとか、色がどうだとか、面がどうだとか、
そういう立体表示用プログラムの図書館、それがOpenGL ESです。
詳しくは実際に何か作ってから説明しますね。
長くなってきたので今回はここまで。
その2に続きます。